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「チベットの生きる魔法」
著者 ペマ・チョドロン
訳 えのめ有実子
担当:くまたん
こんにちは、くまたんです。
この間、地元の友人と公園で語り合っていたのですが、何気なく、私が地面にそのまま胡座をかいて座ったら、みんな地面に座りだし、なんか地球を感じるよねという話になりました。
普段なら絶対にしない事をしてみる。
この少しの変化によって、友人の1人から
実は夜の散歩で木をさわったり、裸足で歩いたりしているという意外な話が聞けました。
いつもと違う事をしてみると
いつもと違う結果が返ってくる。
そう実感できた出来事でした。
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今回もペマ・チョドロンさんの
「チベットの生きる魔法」を
ご紹介させて頂きます。
よろしくお願いします。
「チベットの生きる魔法」〜シリーズ⑩
第7章 "愛あふれる優しさ" p79より
今回はシリーズ⑨の最後に書きました
「他者によい心を向けるためには
何が必要なのか。」を書いていこうと思います。
著者は
"攻撃的な心を、無条件の愛あふれる優しさに変えるといっても、とても大変そうです。"
と言いつつも
"でも、身近なところから始めればいいのです。"
とおっしゃっています。
これはシリーズ⑧の第6章、四つの限りない特性でも何度も著者が伝えてくれています。
→https://npoacoa.hatenablog.com/entry/2021/07/14/120000
"まず、身近なところを探そう"と。
ついつい、人は遠くや、大きな目標やすぐには達成困難なゴールばかりを見てしまい、身近な幸せや本当に大切な人が見えなくなったり、気づかなくなってしまったりする事があります。
著者は続いて
"限りないマイトリ(あるがままの自分を全て受け入れる心)を養うには、まず、もうすでに私たちが持っている優しさをみつけます。感謝の気持ちー好意を感じる力ーから始めてもいいでしょう。"と教えてくれます。
まず、もっとも身近な自分自身の中の優しさとはなんだろうかと自身に問いかけてみて下さい。
自分を大切にしてくれる人への
「ありがとう」の気持ちや
自身が好意を感じる力を発揮できる相手は
誰だろう?と問いかけてみてみましょう。
ボーディチッタは、愛を感じる優しさの中の寂しいと感じる弱さの中にも見つけることができます。
怒る事で自分を防御する心の陰には、傷ついているあなたがいます。
これらもボーディチッタ(完全に開け放たれた心と精神)のひとつの形です。
しかし、私たちはボーディチッタの優しさを感じ取ろうとせずに心を閉ざし、不快から自分を守ろうとします。
ここで著者は心を閉じるのは問題ではない、重要なのは「どんなときに自分は心を閉ざす」のかを知ることであり、自分がいつ他者との間に壁を作るのかを知ることこそが「愛あふれる優しさ」を培うための第一歩だと言っています。
良い悪いではなく、自分のかたくなな心を理解しない限り、心を纏う鎧は取り除くことはできない
理解し、心を覆う鎧をはずし、自分の柔らかく無防備な場所を探し、さらけださなければボーディチッタを見つけることはできません。
そのために多くの方々は
"ごく自然に何かを愛するという私たちの持って生まれた能力は、いつもこうして遮断されてしまいます。"
と著者は仰っています。
私はここで第1章 素晴らしいボーディチッタを読み直してみました。
すると、始めて読んだ時はとても難解に感じていたボーディチッタとは何かの説明が少し感覚で掴めるようになってきたのを感じました。
"愛、感謝、孤独、困惑、無力感といった、傷つきやすい瞬間をつかみとることで、ボーディチッタを目覚めさせることができるのです。"
自分が感じる弱さや傷つきやすい部分、どんなときに心を閉ざすのか…
何が今の自分に苦悩をもたらすのか。
これらは過去の自分自身のトラウマを自覚し、受け入れる作業に似ているように私は感じました。
そして、それを過去のものにする。
今を生きるために。
完全に開け放たれた心と精神。
ボーディチッタ。
第1章 素晴らしいボーディチッタにて
著者が子どもの頃にボーディチッタの教えの核心をつかんだ出来事。
私はだれも愛してくれない寂しさに腹を立てて、目につくものは何でも蹴飛ばしながら、その人の家のそばを通り過ぎようとしていたその時に
日向ぼっこをしていた老婦人が笑いながらかけてくれた言葉。
「お嬢ちゃん、物事は悪くとってはいけないよ」
何事も悪く受け止めれば、ますます苛立ち、不安がつのる。
一方、柔軟に受け止めれば、もっと心優しくなれ、恐れに対しても心を開いていられます。
私たちは、いつもどちらかを選ぶことができる。
今の自分の気持ちは
自分で選んでいるという事を知るって
大切な事だと私は思います。
1つの物事に対して
捉え方次第でそれは不安にも
幸せにも変えていけます。
何かイライラしている時は老婦人の
「お嬢ちゃん、物事は悪くとってはいけないよ」
この言葉を頭の片隅にお守り代わりに
置いておきたいなと改めて思いました。
再び、p82の第7章に戻ります。
愛あふれる優しさの実戦にて
幸福の願いを自分の言葉に置き換えてみる。
そして、まずは1番身近な自分自身から始めますが、ときにはそれを難しいと感じる人がいますが、大切なのは、自分の中にある偽りのない好意に触れ、その心を外に押し広めようとすること。
例えば、犬や猫などの動物や生き物の方が楽に心が開けるのならばそこから始めてみる。
そして、いずれ今は難しいと感じる人に挑戦をしていけばいい。
なんだか、これを読んで難しく考えすぎていたなぁと感じました。
今、自分が楽に、やりやすい所から始めればいい
自分がいる、ここから始めよう。
そう、自然と思えました。
自分の気持ちをごまかすのではなく、ありのままの「柔らかい所」に触れるのがこの実践の目的です。
"好意を感じたり、かわいがったりする
私たちの能力を探すのです。"
私たちの中には過去に奪われてしまったり
気づけないようにされてきたり
失ってきたエンパワメントがあります。
この、チベットの生きる魔法という本は
まるでそのエンパワメントを自分で取り戻し
引き出し、気づく事に繋がっている。
自分と自分以外ではなく
この世界全てと一人一人が繋がっている事を
教えてくれている。
それを本来なら生まれた時は本能でわかっていたはずなのに忘れてしまった私たち大人たちに
「あなたは1人じゃないよ」と優しく、暖かく
著者がこの本を通じて包み込んでくれているような感覚を私は感じました。
愛あふれる優しさ、あるいはマイトリの実践には、七段階あります。
こちらはこの本の巻末にてまとめてありますので、本格的に実践をしてみたいと思って頂けた方はこの本を手に取って頂き、読んで頂けたら幸いです。
次回は「 第8章 思いやり 」について書いていきたいと思います。
もし、今回の記事に対して何か感じる事がありましたら、ぜひ、皆さんの声もお聞かせ頂けたら幸いです。
次回のシリーズも引き続き、「チベットの生きる魔法」をご紹介していきたいと思います!
最後までお読み頂きありがとうございました。
担当:くまたん
過去記事のリンク
ぜひ、こちらも読んでみてください♪
シリーズ① 「チベットの生きる魔法」
"師からの助言"
→https://npoacoa.hatenablog.com/entry/2021/06/20/120000
シリーズ② 「チベットの生きる魔法」
"物事は悪くとってはいけないよ"
→https://npoacoa.hatenablog.com/entry/2021/06/23/120000
シリーズ③「チベットの生きる魔法」
"変化しないものなどない"
→https://npoacoa.hatenablog.com/entry/2021/06/27/120000
シリーズ④「チベットの生きる魔法」
"無我について"
→https://npoacoa.hatenablog.com/entry/2021/06/30/120000
シリーズ⑤「チベットの生きる魔法」
"苦、不満足について"
→https://npoacoa.hatenablog.com/entry/2021/07/04/120000
シリーズ⑥「チベットの生きる魔法」
"ただここにあることをまなぶ"
→https://npoacoa.hatenablog.com/entry/2021/07/07/120000
シリーズ⑦「チベットの生きる魔法」
"戦士のスローガン"
→https://npoacoa.hatenablog.com/entry/2021/07/11/120000
シリーズ⑧「チベットの生きる魔法」
"四つのかぎりない特性"
→https://npoacoa.hatenablog.com/entry/2021/07/14/120000
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〇エンパワーチャンネル1/2
「社会的養護の当事者が語る 前編 伊藤 楓」
〇エンパワーチャンネル2/2
「社会的養護の当事者が語る 後編 伊藤 楓」
→ https://youtu.be/KTi7y8lQx8Y
〇エンパワーチャンネル→https://youtube.com/channel/UCifhmLrFFzWMz5Eq8mr-hTA
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