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「共依存」~汚染(contaminate)『インナーチャイルド』より

ジョンブラッドショー著『インナーチャイルド』より

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 私が今わかっていることは、子どもの成長が抑えられ、感情、特に怒りや傷ついた感情が押さえつけられた時、その人は、怒り、傷ついた子どもを抱えたままおとなになるのだということです。

この子どもは、その人のおとなとしての行動を汚染しているのです。

 初めのうちは、小さな子どもがおとなの身体の中に生き続けることができるなんて、ばかげたことだと思えるかもしれません。しかしそれがまさに私の言いたいことなのです。この無視され、傷ついた“過去の内なる子ども”(以下インナーチャイルド、あるいはチャイルドと呼びます)は、人間の精神的苦痛の源泉なのです。私たちがそのインナーチャイルドを再生し、擁護してやらない限り、インナーチャイルドは活動し続け、おとなの生活を汚染し続けるのです。

 

 汚染(contaminate)という単語を用いて、傷ついたインナーチャイルドが私たちの生活を汚染するさまをいくつか述べたいと思います。

 

C・O・N・T・A・M・I・N・A・T・E それぞれの文字は傷ついたインナーチャイルドが、おとなの生活を妨害する主要な方法を表したものの頭文字です。

 

 

共依存 Co-Dependence

 

 私は共依存を、アイデンティティの喪失によって特徴づけられた病理と定義します。誰かと共依存になるということは自分の感情、欲求、欲望に気づいていないということです。以下の例を考えてみましょう。

 

 パビリアは、ボーイフレンドが自分の仕事のつらさを嘆いているのを聞きました。その夜、彼女は彼が抱える問題が気になって眠ることができませんでした。彼女は自分の気持ちではなく、ボーイフレンドの気持ちを感じてしまうのです。

 

 マックスミリアンは、六ヶ月付き合っていたガールフレンドに振られた時、死にたくなりました。彼は、自分の価値は彼女に愛されることにあると思い込んでいるのです。彼には、自分の内面から生ずる自己価値がまったくありません。他人による評価、他人に依存した自己評価しかないのです。

 

 ジョリサは、夫から今晩出かけないかと誘われました。彼女は優柔不断なタイプですが、結局は出かけることになりました。夫はどこに行きたいのか尋ねますが、彼女は「どこでもいいわ」と言います。そこで夫はファーストフード店で食事をした後、スリラー映画に連れて行きました。彼女はこの夜にげんなりしていました。ふくれっ面をして、その後一週間夫を避け続けました。夫が「どうしたんだ」と聞いても、「なんでもないわ」と答えるだけでした。ジョリサは「すてきな人」でした。誰もが彼女は魅力的な人だと言いますが、実は「ぶりっ子」なだけでした。彼女は絶えず演技をしているのです。ジョリサにとってすてきな人でいるのは偽りの自分です。彼女は自分が本当に何を必要とし、欲しているのかに気づいていません。自分のアイデンティティに気づいていないのです。

 

 ヤコビは52歳。彼は26歳の秘書と二ヶ月間不倫関係が続いているという理由でカウンセリングにやってきたのですが、どうしてこうなったのかわからないと言います。ヤコビはある教会の幹部で、道徳保護委員会の尊敬されているメンバーの一人です。街からポルノ雑誌を一掃する運動の先頭に立っていましたが、実は宗教的に“演技”していただけなのです。彼は自分の性的欲求に触れないようにしてきました。無理な抑圧の数年後、彼の性的衝動がその欲求を乗っ取ったのです。

 ビスカインは、妻の体重の問題を自分のことのように考えています。友だちに妻を会わせたくないために近所付き合いもほとんどしません。ビスカインは、どこまでが自分でどこまでが妻なのか区別できていません。自分の男らしさが、妻の外見で判断されると思い込んでいるのです。

 

 オフェリア・オリファントは夫にベンツを買ってくれるようにねだります。彼女はまたゴルフ・クラブのメンバーでい続けると言いはります。オリファント夫妻は多額の借金をかかえて、給料日から次の給料日までを綱渡りで生活しているのにです。夫妻は、債権者をごまかすことや、上流階級のイメージをつくるのに膨大なエネルギーを費やしています。オフェリアは、自尊心は上品なイメージを維持することで得られると思い込んでいます。彼女は、自己の内的感覚をまったく失ってしまっているのです。

 

 以上の例に、アイデンティティを外部の何かによって持とうとする人々をみることができます。これらは共依存の病理の例を示しているのです。

 

共依存は、不健康な家族システムの中で育まれます。

たとえば、アルコール依存症の人のいる家族の誰もが、その人の飲酒行動と共依存になります。中毒的な飲酒は家族員の生活をひどく脅かすものであるため、彼らは慢性的に用心(異常警戒)することによって適応しているからです。

通常、ストレスへの適応は、自然になされる、一時的な状態であり、けっして慢性的なものではありません。

しかし、長い間アルコール依存者の行動による慢性的なストレス下で生活している人は、自分の内側からの刺激、すなわち感情、欲求、欲望に気づかなくなってしまいます。

 

 子どもたちは、自分の内側から発せられる信号を理解するために、安全で健康な情動のモデルを必要とします。

彼らはまた、自分の感情と思考とを区別するための援助を必要とします。

家族環境が暴力的(心理的、肉体的、性的、あるいは科学物質によって)である時、その子どもはもっぱら外部にだけ目を向けなくてはなりません。

そしてそのうちに、自己の内部から自尊心を育む能力を失ってしまいます。

共依存的行動は、人々の幼いころの欲求が満たされなかったことを示し、そのため自分が誰であるかわからなくなってしまったことを示しています。

 

 

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