「傷ついたインナーチャイルドがあなたの人生を汚染する仕組み」
汚染(contaminate)という単語を用いて、傷ついたインナーチャイルドが私たちの生活を汚染する様をいくつか述べたいと思います。 C・O・N・T・A・M・I・N・A・T・E それぞれの文字は傷ついたインナーチャイルドが、おとなの生活を妨害する主要な方法を表したものの頭文字です。 ◼共依存 Co-Dependence ◼犯罪行動 Offender Behaviors ◼自己愛的障害 Narcissistic Disorders ◼信頼関係 Trust Issues ■行動化・内政化 Acting Out/ Acting In Behaviors
■魔術的な思い込み Magical Beliefs
■親交の機能障害 Intimacy Dysfunctions
多くのアダルトチャイルドたちは、見捨てられる恐怖と呑み込まれる恐怖の両極端を往き来します。ある人々は他人に征服されることを恐れて永久に孤立します。
またある人は、一人ぼっちになることを恐れて破滅的な結びつきから逃げ出しません。ほとんどの場合、この二つの両極端をいったりきたりしているのです。
ヘルキマーの交際パターンは、女性と激しく恋に落ちることでした。いったん親しく親密な関係になると、自分の方から身を引き始め、距離をおくようになります。彼は「彼女の批判リスト」を少しずつ集めていくのです。
そのリストの項目は、普通ささいな、その人特有の行動に関するものです。ヘルキマーは、これらの「批判リスト」にのった行為のことで、小さな口論を始めます。
彼のパートナーは普通引き下がり、二、三日は不機嫌です。
それから二人は情熱的に仲直りをし、激しいセックスをし、深い共感を経験するのです。これはヘルキマーが再び息苦しさを感じるまで続きます。
そしてまた次の闘いを始めることによって距離をつくるのです。
46歳になるアテナは、15年間デートをしていません。彼女の「本当の恋人」は交通事故で死んでしまいました。恋人が死んだ時、思い出に忠誠をつくすために、二度と男性とは交際しないことを誓ったのです。
実のところ、彼女は死んだ恋人とはたった3ヶ月しか交際していませんでした。彼女はおとなになって一度も男の人とベッドを共にしたことはありません。彼女の性体験は子どものころの義父による虐待の5年間だけだったのです。アテナは傷ついたインナーチャイルドの周りを鉄の壁で囲みました。そして、誰とも親しくならないために、無意識に死んだ恋人の思い出を用いていたのです。
もう一人の女性クライエントは、30年間も愛のない結婚生活をしていました。彼女の夫は女遊びが激しく、彼女は夫の6回の不倫を知っていました(そのうち一人はベッドの現場を目撃しました)。
私が彼女になぜ結婚生活を続けているのかと尋ねると、夫を「愛しているから」と答えたのです。
この女性は甘えと愛とを混同しています。彼女は父親に2歳の時に捨てられ、それ以来会ったことがありませんでした。彼女の「愛を装った甘え」は、見捨てられるかもしれないという深い恐怖に根ざしています。
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