アコアのブログ

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『不幸にする親』(2)~チェックリスト ~

 

『不幸にする親』~ If You Had Contorolling Parents ~
  
 人生を奪われる子供 ダン・ニューハ―ス著 講談社+α文庫

 

 
 
(P21)

 自分を振り返れば
 
自分の親がどうだったのかについて考えるには、

次のような事柄をチェックしてみるとよいでしょう。

(65項目あります。当てはまる数を数えてみてください)
 
 

●あなたは子供の時、

1)親の言うことに疑問を投げかけたり、同意しないことは許されなかった

2)親から過剰な期待とかけられたり自分には達成できないようなことを基準にされて強いプレッシャーをかけられた

3)親が近くにいると緊張して神経がピリピリした

4)親に矛盾することを言われたり、意味があいまいでよくわからない規制を押しつけられたりして、頭を混乱することが多かった

5)親に励まされたりほめられることはほとんどなく、けなされてばかりいた

6)親の前で怒り、恐れ、悲しみなどの感情を表すことを恐れた

7)親に怖がらせられたり、バカにされた

8)親にうまく操られて、やりたくないことをやらされていた

9)無性に悲しくなったり、不安になったり、傷ついたり、必要としていることが奪われた気分になったり、腹の立つことがよくあった

10)家族の間に愛情の通う温かい雰囲気がほとんどないと感じていた

11)本当の自分でいるより、親を喜ばせたほうが報われた

 

●過去を振り返ってみると、あなたの親は、

1)あなたの考えや言うことが自分の望むとおりになるよう、指図ばかりしていた

2)あなたの食事、睡眠、服装や髪形などの身繕いについて異常に細かく指図した

3)あなたが学校、仕事、友人、恋人などを選ぶときに、いちいち介入した

4)あなたのプライバシーを侵害した

5)言う通りにしないと親子の縁を切ると言って脅した

6)機嫌をそこねると、愛情を与えてくれなかった

7)あなたのことを「バカ」「醜い」などとののしった

8)あなたを身体的・性的に虐待したり、またはそれらの行為を他の人がしても手をこまねいていた

9)いつも自分が人から注目される中心でいたがった。またほとんどの場合において、すべてを支配したがった

10)世の中のさまざまなことについて、いつも「正しい」「正しくない」と決めつけていた

11)人間的な感情を受け入れず、避けるべきもの、無視すべきものとして扱った

12)完全主義、ストイック、あるいはいつも何かに追い立てられて行動しているように見えた

13)自分の誤りを認めようとしなかった

14)清潔であること、秩序正しいこと、物事の順序、規則、スケジュールなどに対して、脅迫観念といえるほど異常に敏感だった

15)あなたや他の人に苦痛を与えているのに、そのことに気づかないようだった



●あなたの親は彼ら自身、

1)子供時代に大きなトラウマを体験していた

2)家系に身体的虐待や性的虐待をした人や、精神障害、アルコールや薬物の依存症の人がいた

3)親から過剰なコントロールを受けて育った


 
●あなたは大人になってからよく、次のように感じることがある

1)完全主義的で、いつも何かに追い立てられているような気がしていて、めったに安心したり満足することがないように感じる

2)まわりに誰もいない時でも、だれかに見られて観察されているような気がする

3)他人をコントロールしたがる人間がいると、すぐ反発して腹が立ったり、または逆に怖気づいたりする

4)人との関係(おもに男女の関係)で、相手に依存するのはぞっとするほど嫌だ

5)自分が育った時の体験のせいで、子どもを作ることに強い抵抗感を感じる

6)気分がふさぎがちで、むなしさや不遇感などを感じる

7)本当の自分を知っている人はあまりいないように思う

8)喜怒哀楽などの強い感情が起きたり、心の平静を失うことを恐れている

9)普通の人が子供時代に体験することの多くが自分にはなかったように思う

10)自分が批判されることに対して過剰に敏感である

11)自分は今どういう気持ちなのか、どういう気持ちでいるべきなのかについて、よくわからないことがある

12)他人のことをすぐ決めつける


 
●さらに大人になってからのあなたは、
 
1)人と対立することが心配で、そういう場面をこころに思い描いてくよくよ考えることがよくある
 
2)優柔不断で、何かを決めることがなかなかできない
 
3)人との関係ではいつも他人のニーズを優先してしまい、自分を見失うことがよくある
 
4)自分に合った信条や人生観を見つけることに困難を感じる
 
5)リラックスしたり、笑ったり、自然にふるまうことが苦手
 
6)異性との温かい肌の触れあい、愛あるセックス、仲睦まじい関係を持つことがなかなかできない
 
7)人からほめられても言葉どおりに受け止めることができない
 
8)摂食障害(拒食症や過食症)やアディクションがある
 
9)ストレスが原因の健康障害があり、いつも疲れていて燃えつきやすく、慢性的な身体の痛みがある
 
10)仕事や人間関係で、自ら立場を悪くしてしまうことが多い
 
11)他の人には自分にない自信があるように感じる
 
12)親しい人の愛情を試すようなことをする
 
13)友人や配偶者、恋人などに対して、加害者になったり、コントロールしようとしたり、非礼な言動をする
 
14)他人は自分を傷つけたり、利用しようとするに違いないと思う
 
 
 
●あなたは大人になってから、親のことで次のように感じることがよくある
 
1)感情的に親から離れるのに長い年月がかかった
 
2)親を訪問したり話をするのは自分から望んでのことではなく、義務感からであることのほうが多い
 
3)親は本当のあなたを知らない
 
4)子供時代、あなたの家にはさまざまな問題があったのに、親はあたかも何事もなかったようにふるまい、さも楽しい親子関係があったかのように言う
 
5)親を完全に喜ばせることは不可能だ
 
6)親は自分(達)の言動がどれほど強い影響をあなたに与えたかを全く理解しない
 
7)親があなたに会いに来ることを想像すると緊張する
 
8)自分が親のように行動していることに気づくとゾッとする
 
9)親との接触を、一時的に減らすか断ちたい
 
 


以上の65項目のうち、

もしあなたが22項目以上(つまり3分の1以上)にイエスと答えたなら、

あなたは多分コントロールばかりする親にのもとで育った可能性が高いと言えます。

 
精神的に比較的健康な家に育った人でも、
 
いくつかにイエスと答えることはあるでしょうが、
 
3分の1にまでになることはありません。
 
 
不健康で過剰なコントロールをする親のいる家では、
 
これらのことが、よりひんぱんに起こり、程度も強く、
 
子どもが受ける精神的・心理的ダメージもより大きいという、
 
はっきりとした違いがあります。
 

けれども、

もしあなたがこれらの項目の多くにイエスと答えたとしても、

「あなたは問題のある家で育ったので人間として欠陥がある」

ということではありません。


それは単に、

「あなたは幼いころに困難な状況に囲まれ、そのなかを生き延びてきた。

そのことは今でもあなたの人生に大きな影響を及ぼしているであろう」

という意味に過ぎないのです。


これを理解することこそ、心の傷を癒し、

自分の人生を切り開いていくうえで最初に必要な一歩となります。






●問題の責任は誰にあるのか
 
 子どもは、たとえ親から不健康なコントロールをされていても、
 
「うちは何かがおかしい。何か変だ」と認識することはほとんどできないものです。
 
そう感じることができないように、
 
幼いころから親にコントロールされているからです。

そのため、本当は圧迫感を感じていたり、感情が麻痺しているのに、

そのことをわずかにしか認識できない子どもも多いものです。
 
 
 けれども、本人が認識していようがいまいが、
 
親が不健康で過剰なコントロールをする家は、実際に「何かがおかしい」のです。
 
 
そのような生い立ちから受けた傷が癒えるには、
 
まず自分が育った家についての真実を知らなくてはなりません。
 
 
もしその真実が「家族のことを悪く言ってはならない」という
 
意識のカーテンによって覆い隠されているなら、
 
そのカーテンをまくって中を覗いてみることが必要となります。
 
 
 
 それについてある著名な精神分析学者はこう述べています。
 

「苦痛に満ちた子供時代からの癒しは、

長年にわたる虐待とコントロールが原因でわき上がってくる

すべての感情と言い分を、はっきりと言葉に出して表現することから始まる」
 
 
 
ひと言で言えば、

長い間口に出すことができなかったことを語る、ということです。


 
 
 
 

 
 
 
*****親御さんへ******

(P20より)

 これは《親バッシング》ではない

 この本では、こういった親の問題について探求しますが、
 その目的はけっして親を非難するためではありません。

 これは《親バッシング》ではないのです。


 子どもの親であるというのは大変なことです。世の中に子育てほど難しくで重要な仕事はないと言っても過言ではないでしょう。肉体的、感情的、経済的、心理的、その他すべての面で、子育てとは膨大なエネルギーを必要とする大仕事です。しかも、親になる前にそのためのトレーニングを受けた人などいないのです。子育てで間違いを一つも犯さなかった親などいませんし、時には大きな間違いをやってしまうのが普通です。
「完全な親」などどこにもいません。

しかしそれでも多くの子どもはまあまあ幸せにそだち、取り巻く状況への適応力を身につけ、人生の困難を乗り越えていけるようになるものです。
ですから私は、けっしてこどもになんでも好きなようにさせることを提唱しているのではありません。
「適切なコントロール」と「していいことと悪いことを教えること」のふたつは子育てでは、絶対に必要なことです。

この本は「正しいしつけをするにはどのようにすればよいか」について書かれたものではありません。不健康で過剰な、有害なコントロールで子どもを不幸にする親の問題を解明したものです。どうかこの点を誤解されないようにお願いします。







 
NPO法人アコア】 
アコアは、「トラウマ」や「生きづらさ」を抱えた女性のための支援団体です。
私たちは経験と力と希望を分かち合い、今まで抱えてきた「生きづらさ」を見直して、互いに回復を助け合っていく共同体です。私たちの目的一人で悩むことをやめ、同じような問題を抱えた仲間と出会い、自分を語る言葉を手に入れ、自己理解を深め、心の傷を癒しながら、仲間と共により楽な生き方を達成できるよう助け合うことです。
 
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