「回復は私たちに何をとりもどさせるのか①」はこちら
回復すると何が起きるのでしょう・・
私たちは 自分が回復していると、どのようにわかるのでしょうか・・
自助ミーティングで たびたびテーマになり、みんなで話し合われることの多い
「回復」について、ジョンブラッドショウの「インナーチャイルド」より転記したものをご紹介します。
参考にしていただけたら嬉しいです。
今回は 「楽天性」 です
~いかにして、ワンダーチャイルドは傷つけられたか~より
子どもは本来驚きに満ちており、自発的で、今を生きています。
ここでは、ワンダフルという言葉を用いて【ワンダーチャイルド】の特徴を紹介していきます
ワンダフルW・O・N・D・E・R・F・U・Lという言葉の一つ一つの文字が、
子どもの本来の特性を表す言葉の頭文字です。
子どもが本来持っている生命の火花は、いわば楽天的に、子どもを探索へと駆りたてます。
養育者が一貫性のない人たちであったとしても、子どもは欲求を満たすために、自分の周囲にあるものを信頼するようになります。
子どもは、この世は友好的で希望に満ち、可能性を秘めているということを生得的に信じています。
この生まれつきの楽天性と外界を信頼する特性は、私たちの持って生まれた才能の中核をなし、そして、いわいる「子どもらしい信念」の支柱となるのです。
子どもはこの楽天性と信頼ゆえに、養育者に傷つけられることがよくあります。
完全に信頼しきっている時こそ、暴力や虐待に傷つきやすいのです。
ほかの動物と違って人間の乳児は、生き延びるためにしなければならないことを指示する「本能のコンピューター」を持っていません。
子どもたちには学習することが必要なのです。
そして、その学習は彼らの養育者にかかっています。
子どもは養育者とのかかわり合いをとおして、内なる力を育てます。
本来持っている自然の力には子どもたちがそれぞれの内なる力を発達させるための、
年齢に適応した学習準備態勢が備わっているのです。
子どもが虐待され、侮辱された時、開放的な姿勢と人を信頼する心は死に絶えます。
信頼することや楽天的に前進していくことを許す、養育者との絆が切断されるのです。
養育者の保護能力が頼りにならなくなる時、子どもは用心深く、そして不安になります。
もしもその断絶が慢性的に繰り返されれば、悲観的になるでしょう。
子どもは希望の感覚を失い、欲求不満を満たすためには、細工をすることが必要だと思い込むようになります。
エネルギーを外の世界に直接働きかけるために使う代わりに、実際には自分自身でできることを、養育者にしてもらうようにするために使うのです。
楽天性と信頼は、親交の魂です。
人が人と交流を持つ時、傷つくこともあるという危険性を負わなければなりません。
完全に人を信頼するために十分な情報を集めることは不可能なので、ある程度の情報をもとに信頼するというリスクです。
私たちの人生には楽天性が必要です。
それによってすべての現実を、最終的には肯定的な価値を持つものとして理解します。
楽天性は明るい面を見させるのです。