アコアのブログ

暴力あるいは暴力の影響を受けた女性たちの回復支援/当事者団体(福岡) NPO法人アコアのブログ。心理カウンセリング・イメージワーク・インナーチャイルドワーク / 自助MTG / カタルシス瞑想会 / 心理コミュニケーション講座 / WS・イベント     AC、摂食障害、DV・虐待、グリーフケア

https://npoacoa.wixsite.com/npoacoa

Mail:npoacoa@gmail.com TEL:092-985-5599 (080-5171-3501)

わたしが人間であるために」シリーズ⑨ アコアOnline Book Salon

こんにちは、くまたんです。



今回もジュディス・ヒューマンさんの

「わたしが人間であるために」を

ご紹介させて頂きます。


よろしくお願いします。


f:id:npoacoa:20210915100426j:plain

「 わたしが人間であるために 」〜シリーズ⑨


第三章 闘うか闘わざるべきか


前回のあらすじ


ニューヨークタイムスにて大きく取り上げられた著者はずっと探していた公民権に詳しい弁護士ロイと出逢う。


また、探していた代理人も見つかった。


自らの直感に従い、どんな問題も解決できると信じていれば、物事は上手くいくことを改めて再認識した著者は、沢山の人たちに支えられながらも、自ら先頭に立ち「教育委員会に対して訴訟を起こす」のだった。


--------------------


弁護士のロイは教員免許を認めない理由を確かめるために教育委員会に電話し、免許の取得を否定されてから約三ヶ月後の一九七〇年五月二六日に連邦地裁に提訴した。


求めたのは、試験委員会の手続きに対する違憲判決、教育免許の授与、そして七万六千ドルの損害補償だった。


ニューヨークタイムズ」は五月二十七日付の記事で、この裁判を「連邦裁判所に提訴された公民権訴訟としては初めての裁判」と表現し、試験委員会の「訴状を検討中」とコメントを掲載した。


そして、あっという間に、公判の日はやってきた。


ここで、もう一つの奇跡が起きる。


担当の判事は地裁初の黒人女性だとロイには聞いていた。


コンスタンス・ベーカー・モトリー判事


著者は彼女に会えるのが待ち遠しく、ワクワクして待った。


現れた彼女は背が高く、堂々としていた。外見よりも著者は魅了したのはその存在感、法廷には彼女のエネルギーが満ち溢れ、それはまるで神様みたいだったそうです。


----------------------------------------


私は今、時代を象徴するできごとの真っただ中にいる。


ニューヨーク市教育委員会を提訴していて、判事席には初の黒人女性判事が座っているのだ。


この瞬間を実現するために思いがけず扉が開いたことは、ロイ・ルーカスからの偶然の電話とあいまって、すべて運命だったように感じた。


p99より

----------------------------------------


公判はあっという間だった。


ベーカー・モトリー判事は、試験委員会と教育委員会からの出席者に対し、この訴訟に対する自分の熱意を見誤らないように、と驚くほど穏やかな声で告げた。


「わたしはこの訴訟に全力で取り組むつもりでいますので」と切り出し


「問題解決のためにすべきことはしておくよう勧めます」


と、自らの考えを明確に伝えていた。


それは、まるで

この件について再考しなさい、さもなければどうなるかわかっていますね。

という判事の強い信念と決意が込められた言葉であった。


学区の責任者たちは、ほとんど反論もせずに降伏した。


----------------------------------------


ニューヨーク市教育委員会は、敗色が濃厚になるや和解に乗り出し、わたしは教員免許を手にすることができた。


p100

----------------------------------------


ここで、一度、著者が出会った二人がいかに奇跡だったのかを振り返ってみたいと思います。


◯ロイ・ルーカス


公民権問題に詳しい弁護士


著者の裁判ののち、中絶の権利について全米で最も卓越した弁護士のひとりになっていく。


「ロー対ウエイド事件」を最高裁で論じた弁護団にロイは比較的早い段階で加わり、一九七三年に中絶が合法化された。


◯コンスタンス・ベーカー・モトリー


・黒人女性初の判事


彼女はコロンビア法科大学院にて学位を取得した初の黒人女性。


NAACP(全米黒人地位向上協会弁護団で唯一の女性であった。


深南部で公共交通機関における人種差別撤廃を目指した「フリーダム・ライダーズ」や、白人専用大学への入学を訴えた無数の原告代理人も務めていた。


ニューヨーク州上院議員に選出された初の黒人女性となり、その後、連邦裁判官に選出された初の黒人女性となる。

(この頃に著者の裁判の判事となった。)


話を戻します。


この当時を著者はこのように振り返る。


----------------------------------------


すべてのできごとに理由があるのか、わたしにはわからない。


でも、あの場にモトリー判事がいたことは、この世のものとは思えない何かしらの力が働いたようにしか思えなかった。


公民権訴訟の多くは、その主張に激しい敵意を持つ連邦判事に割り当てられていた。


もし別の判事が担当していたら、わたしのは訴訟はまったく異なる結果に終わっていたかもしれない。


p100

----------------------------------------


しかし、この後、著者は裁判に勝利し、教員免許を得て、教職に就き、その後も幸せに暮しました…という理想の結末とはなりませんでした。


それは「誰もわたしを雇おうとしなかった」からでした。

----------------------------------------


わたしが有名人になってしまったからなのか、差別なのか、もしくは両方なのかわからなかったが、多くの、本当に多くの校長から返ってきた返事は、「そうですね、数ヶ月前だったら採用していましたが、急なことで空席がありません」

というものだった。


p101より

----------------------------------------


最終的には著者の母校である「ヘルスコンサベーション21」の校長から誘いを受け、「公立学校219」にて、障害のある子どもと、通常級にいる障害のない子どもの両方を教えることとなる。


一年目を終えると著者は担任になり、さらにその後二年間、教師を続けた。


----------------------------------------


あのとき、もし自分の中にあった恐怖心と不安に屈していたら、今とはまったく違う結果になっていたらと思うと怖くなる。騒ぎ立てることはしたくないと問題をやり過ごしていたら、いったいどうなっていただろう?


〜中略〜


勝訴したという事実が、自分たちを取り巻く問題への見方を再確認させてくれた。つまり、障害者は間違いなく差別を受けていて、時間をかけて闘えば、私たちにも勝ち目はあるということだ。


p102より

----------------------------------------


のちに、ニューヨーク州では、視覚障害や身体障害のある人たちを教職から排除してはならないという州法を成立。


著者たちの裁判後のもう一つのできごとは、仲間たちと権利援護団体、障害者のために、障害者自身によって運営される団体の立ち上げを決めたことでした。


当初、新しい団体の名称は

「行動する身障者たち」

(Handicapped in Action)だったが


すぐに「行動する障害者たち」

(disabled in Action)に変更した。


理由は著者たちは「ハンディキャップ」という言葉が好きではなかったからだそうです。


著者は駆け出しの団体の初代代表となり

あらゆる障害種別の当事者で構成される理事会もでき、障害に関するニュースを公民権の問題として報道していなかった「ニューヨークタイムズ」への抗議など、ありとあらゆる問題に取り組み、他団体とも協働し、ベトナム戦争から帰還した障害のある退役軍人とも連携するなど活動を広げていったと綴っています。


----------------------------------------


世間があなたを三級市民として見ているとき、まず必要なのは、自分自身を信じること、そして、自分には権利があると知っていることだ。


次にあなたに必要なのは、

共に反撃をする仲間たちだ。


p103より

----------------------------------------


自分自身を信じることも、もちろん大切ですが、何よりも大事なのは自分には人権があり、そういった数々の権利があることを「知っていること」これは本当に大切なことだと思います。


改めて、著者のこの言葉を通じて、私たちは自分の権利を学び、知ることが自分の生活を守ることに繋がるということ。


誰かがなんとかしてくれるだろうと期待するのではなく、自ら動いて道を切り開く大切さを改めて気づかせて頂いたエピソードでした。


次回は第四章「飛び立つ恐怖」 


教師となり、週末には教師業から離れ、障害関連の政策に没頭していった著者に起きた出来事を書いていきます。


よろしくお願いします。


私は毎週、日曜と水曜を担当させて頂いております。


もし、今回の記事に対して何か感じる事がありましたら、ぜひ、皆さんの声もお聞かせ頂けたら幸いです。


最後までお読み頂きありがとうございました。



担当:くまたん


-------------------------------------------------------


過去記事のリンク


ぜひ、こちらも読んでみてください♪



シリーズ① 「チベットの生きる魔法」

"師からの助言"

https://npoacoa.hatenablog.com/entry/2021/06/20/120000



シリーズ② 「チベットの生きる魔法」

"物事は悪くとってはいけないよ"

https://npoacoa.hatenablog.com/entry/2021/06/23/120000



シリーズ③「チベットの生きる魔法」

"変化しないものなどない"

https://npoacoa.hatenablog.com/entry/2021/06/27/120000



シリーズ④「チベットの生きる魔法」

"無我について"

https://npoacoa.hatenablog.com/entry/2021/06/30/120000



シリーズ⑤「チベットの生きる魔法」

"苦、不満足について"

https://npoacoa.hatenablog.com/entry/2021/07/04/120000



シリーズ⑥「チベットの生きる魔法」

"ただここにあることをまなぶ"

https://npoacoa.hatenablog.com/entry/2021/07/07/120000



シリーズ⑦「チベットの生きる魔法」

"戦士のスローガン"

https://npoacoa.hatenablog.com/entry/2021/07/11/120000



シリーズ⑧「チベットの生きる魔法」

"四つのかぎりない特性"

https://npoacoa.hatenablog.com/entry/2021/07/14/120000



シリーズ⑨「チベットの生きる魔法」

"愛あふれる優しさ"

https://npoacoa.hatenablog.com/entry/2021/07/18/120000



シリーズ⑩「チベットの生きる魔法」

"愛あふれる優しさ②"

https://npoacoa.hatenablog.com/entry/2021/07/21/120000



シリーズ11「チベットの生きる魔法」

"思いやり"

https://npoacoa.hatenablog.com/entry/2021/07/25/120000



シリーズ12「チベットの生きる魔法」

"トンレン"

https://npoacoa.hatenablog.com/entry/2021/07/28/120000



シリーズ13「チベットの生きる魔法」

"心に響いた言葉"

https://npoacoa.hatenablog.com/entry/2021/08/01/120000



シリーズ14「チベットの生きる魔法」完結

"偏見のない心で"

https://npoacoa.hatenablog.com/entry/2021/08/04/120000


----------------------------------------------------


シリーズ① 「死について41の答え」

"疑いを尊重する"

https://npoacoa.hatenablog.com/entry/2021/08/08/120000



シリーズ② 「死について41の答え」

"疑いを信頼する"

https://npoacoa.hatenablog.com/entry/2021/08/11/120000



シリーズ③ 「死について41の答え」

"信者ではなく探求者に"

https://npoacoa.hatenablog.com/entry/2021/08/15/120000



シリーズ④ 「死について41の答え」

"人のことを考えるな"

https://npoacoa.hatenablog.com/entry/2021/08/18/120000



シリーズ⑤ 「死について41の答え」

"この世から自由になる"

https://npoacoa.hatenablog.com/entry/2021/08/22/120000



シリーズ⑥ 「死について41の答え」

"この世から自由になる②"

https://npoacoa.hatenablog.com/entry/2021/08/25/120000



シリーズ⑦ 「死について41の答え」

"未知なるたび"

https://npoacoa.hatenablog.com/entry/2021/09/01/120000



シリーズ⑧ 「死について41の答え」

"死は最後のタブー"

https://npoacoa.hatenablog.com/entry/2021/09/05/120000



シリーズ⑨ 「死について41の答え」

"自分を犠牲にしない"

https://npoacoa.hatenablog.com/entry/2021/09/08/120000


シリーズ⑩ 「死について41の答え」完結

"全世界を忘れる事だ!"

https://npoacoa.hatenablog.com/entry/2021/09/12/120000


----------------------------------------


シリーズ① 「わたしが人間であるために」

https://npoacoa.hatenablog.com/entry/2021/09/15/120000


シリーズ② 「わたしが人間であるために」

https://npoacoa.hatenablog.com/entry/2021/09/19/120000


シリーズ③ 「わたしが人間であるために」

https://npoacoa.hatenablog.com/entry/2021/09/22/120000


シリーズ④ 「わたしが人間であるために」

https://npoacoa.hatenablog.com/entry/2021/09/26/120000


シリーズ⑤ 「わたしが人間であるために」

https://npoacoa.hatenablog.com/entry/2021/10/03/120000


シリーズ⑥ 「わたしが人間であるために」

https://npoacoa.hatenablog.com/entry/2021/10/06/120000


✼••┈┈┈┈••✼••┈┈┈┈••✼

〇エンパワーチャンネル1/2

「社会的養護の当事者が語る 前編 伊藤 楓」

https://youtu.be/0wA-6n-uDy0



〇エンパワーチャンネル2/2

「社会的養護の当事者が語る 後編 伊藤 楓」

https://youtu.be/KTi7y8lQx8Y



〇エンパワーチャンネル→https://youtube.com/channel/UCifhmLrFFzWMz5Eq8mr-hTA



チャンネル登録よろしくお願いします✨

✼••┈┈┈┈••✼••┈┈┈┈••✼



#Onlinetherapy #BookSalon #エンパワーチャンネル #empower Channel   #尊重を学ぶ

#アコア #NPO法人アコア  #コロナウィルス感染症:いのちとこころを守るSOS基金

#世界最高の教室 #虐待 #DV #面前DV 

https://npoacoa.wixsite.com/npoacoa