アコアのブログ

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「世界最高の教室」 シリーズ③ ーアコアOnline Book Salon


※『アコアOnlineBookSalon』は「コロナウィルス感染症:いのちとこころを守るSOS基金」に寄せられた市民の方のご寄付によるご支援を頂き2021年12月末まで行う事業です。



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担当:伊藤 楓

「世界最高の教室」

著者 ダイアン・タヴァナー

訳     稲垣 みどり


世界最高の教室 シリーズ③

※今回ご紹介する本はシリーズでお伝えしていきます



―――


皆様こんにちは😊


突然ですが

私はマンゴーが好きです。


アボカドの芽がでたという成功体験をしてから

今度は、マンゴーとレモンの種を育て中です 笑


―――


さて、今回ご紹介する本は

「世界最高の教室」シリーズ③です。


シリーズ①「生きる力をつける」

シリーズ②「問題解決型学習」

を、お伝えしてきました。


今回のシリーズ③では

一生役に立つ「自己主導性」について

書いていこうと思います。


―――


一般的な学校での授業は、生徒たちが先生の話を聞き

ノートをとり、暗記し、方程式を解いたりなど、

おおまかに言うと、そのような時間を勉強と称して、

時間を費やすことが多いと思います。


当時、私はそれが勉強だと思っていました。


例えば、勉強の目的を知っていたら?

何を達成しようとしているのかを把握していたら?

途中で何かがおかしいと気づけていたら?


→教師にアドバイスを求め問題を解決できる子どもが

どれだけいるだろうか?


教師の指示通りに進むしかない状態で

本当に子ども達は理解できているのだろうか?



「生徒たちはいつ自立するのか」


▫️自分が何が好きで何が好きじゃないのか


ダイアンさんに1人の母親がつぶやいた。

「うちの息子にはとても無理だわ。そんなに自立して

物事をすすめるだなんて。やらなきゃ行けない仕組み

になっていないと、自分だけではそんなこと

絶対にできないもの」


この高校で指導している「自主的な方向決定」

について保護者と話しているときには

こういう感想を言う保護者が多いそうです。



▫️私たちは子どもたちにいつ、自立する機会を

与えているのだろう?


▫️そのときにどうすればいいのか?


▫️子どもたちはどうやって学ぶのだろうか?


学びに欠かせないモチベーションをアップする方法

「自律性」

自律性とはなんらかの主導権をもつこと。


「熟達」

熟達とはなにかがうまくできるようになること。


「目的」

目的とは自分とって大切なことを理由を持って行うこと。


このように解説している。


この学校では、その3要素を中心に学びを設計し、

「自主学習(子どもたち自身が学びのリーダーになるという意味)」

と呼んでいるそうだ。


誰でも自主的に学べる「5つのパワー行動」

など、興味深いことが沢山書いてあるので、

気になる方はぜひ読んでみてください。

―――


クラス全体の動きを、自分の動きだと

勘違いしてしまう子どもは多い。


学ぶということ、自分が何をすべきかを

全く理解していないのに、皆がわかった!と言うから

分からないと言い出せずに何とかその場を切り抜け、

更には放置してしまうこともある。


「自分から関わり、行動を起こさないと何も学べない」

と、子どもが気がつくことが重要。

と書いてあった。


子どもが何かする前に親や教師が口を出し

否定しジャッジするなんてナンセンスだと

私は思う。


子どもの頃から絵を描くのが好きだった私は

児童養護施設の壁にまで絵を描き毎度、怒られ

拭き掃除をさせられていた。


小さな時に、年上の子どもが

学校で英語を習った!といい


「リットル」と「デシリットル」を教えてくれた。


他の子もまざり、

壁に㎖、㏄、㎥、㎞、㎎どんどん子ども達が書く。

英語だ!と言い小さな子どもも真似をして書く。


私は、意味は分かっていなかったが

「英語だ」と言われたので

英語を覚えたことがとても誇らしくなった。


その後、職員に怒られ、その時の楽しさは

全て消えてしまうのだが…


小さな子どもが意味も知らずに楽しむこと、

成長しながら、理解しながら勉強を楽しめること、

大人に教えてもらいながら楽しむこと、

これらは、どれも大事で自分達で

考えながら、大人が見守りサポートしながら

自分たちで考え抜くということが

日本の教育ではすっぽり抜け落ちているのではないか

と感じました。


私は、中学生の頃には「めんどくさい」が口癖になり、

その口癖が無気力に繋がり考え抜くことをやめ、

全てをなかったことにして放り出した時期もありました。


これは、自身にとってなにひとつメリット

となるものはありませんでした。


なぜなら、問題を放置し見ないふり(なかったこと)をし

考えないと、行動しなくなるからです。


人のアドバイスに耳を傾けず、思い込みが

激しくなり、誰に話しても自分の気持ちは

理解されないと決めつけ、自分で自分の首を

しめていたのです。


自分から関わり、行動を起こさないと何も学べない


重複しますが、これは子どもだけではなく

大人にも当てはめ考えることができると思うのです。


物事は、初めからうまくいくとはかぎらない。

何度も何度も失敗し、考え、行動する。


これを「めんどくさい」と言っていた時期は

何もうまくいきませんでした。


誰かのせいにしたり、自分の言動をふりかえらず

自分勝手に振る舞えば、そのまま自分に帰ってくる

ので、無限ループにハマってしまうんですよね。



好きなことは何度もやってみる。

無理だと思ってもとにかくやってみる。



やってみなければ何もわからない。と知ってから

言動も変わりました。



小さな頃から、習慣として様々な意味のある学びを

体験していれば、大人になる準備が出来ていたかも

知れません。



私は、あいにく子どもの頃に将来を相談できる

大人がいませんでした。

それは、不幸なのではなくたまたまです。



日本の教育の仕組みや、国民性の思考なども

あると思いますが、私は自分で調べ本を読み、

絵を描きながら解説し、考えることが好きな子どもでした。


社会の中では「変な子ども」と言われましたが

大人になったいまでは、自分を保ち、自分の言葉で

自分の意見が言えます。


この章を読んだことは、とても有意義な時間でした。



協力が競争よりも有意である


―――

▫️学びのブロックの積み

(16のうまくいく習慣)


健全な発展

・つながり

・ストレス管理

・自己調整


学校へのレディネス(準備性)

・自己認識

・共感/人間関係   関係スキル

・実行機能


自分と学校に対するマインドセット

・成長(しなやか)マインドセット

・事故効果

帰属意識

・学校との関連性


根気強さ

レジリエンス

・発動力

・粘り強さ


自立と持続

・自己主導性

・好奇心

・目的


p200より抜粋

―――

こちらは、学校生活でも、卒業後の人生でも

役立つものとして紹介されています。


子どもと大人の「共通の認識」の重要さ

なども書かれています。


日本では「子どもは知らなくてもいい」

と、大人が子どもに言う場面が多々あります。

はたして、子どもが知らなくてもいい情報が

世の中にあるでしょうか?


政治のこと、お金のこと、性について、

株や法律、違法薬物、様々な障がいや病気について、

死について、家族のいざこざについて…等


きちんと年齢にもよりますが、子どもが理解できる

ようにきちんと教えるのも大人の役目であり、

子どもが、様々な問題にぶつかった時に解決に役立てる

情報共有も大切な事だと思うのです。


全てはご紹介はできませんが、

特に、子育てに悩んでいる親御さんや、

教師の方、多くの方々に読んで頂きたい1冊です。


教育、学校がテーマの本ですが、

大人の社会生活にも当てはめ考えることができるので、

とても参考になりました。


失敗を重ねながらも自分の理想の学校を

作り続けた著者の話はとてもおもしろいです。


“真剣に取り組んでいるときに、完璧な答え

などというものはない。だが、それでいいのだ。

大変なのは、成長を続けることだから。”


と、著者は書いています。

とても共感しました。


誰かの取り組みに批判ばかりする人、

他人のやり方を否定ばかりする人、

人をバカにし、他人を貶してばかりいる人、

個人への誹謗中傷に力を注ぐ人、

沢山見てきましたが、その人達からは私は

素敵なパワーを感じることが出来ませんでした。


成長を続ける人はとても力強いパワーを感じます。

しなやかで弾力性のある心、気配りや

思いやりを感じます。


全ては自分の選択で人生は変化するということ、


「自分には無理と考えてしまう病」を治す

コツも紹介されています。


良いことばかりを並べているだけの

理想の本ではなく、ひとつひとつかんがえながら

読み進められる本だなとおもいました。


楽しみながら考えられる一冊でした。


 こちらの本は、シリーズ③が最終章です。


次回、新たな本をご紹介しようと思います。

 シリーズ③を読んで下さりありがとうございました。


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「ただ、幸福になりたいと望むだけなら簡単だ。

しかし他人よりも幸せになりたいというのであれば、

それは困難だ。われわれは、他人はみんな実際以上に幸福だと思っているからだ」


モンテスキュー


―――


様々な本に出逢える幸せと

この記事を読んで下さる皆様へ感謝致します。

 


 


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「世界最高の教室」シリーズシリーズ①

「生きる力をつける」

https://npoacoa.hatenablog.com/entry/2021/06/28/120000


 「世界最高の教室」シリーズシリーズ②

「問題解決型学習」

https://npoacoa.hatenablog.com/entry/2021/07/02/120000


前回ご紹介した本

 

「新・子どもの虐待」


シリーズ①「子どもの虐待対応フレームワーク」について

https://npoacoa.hatenablog.com/entry/2021/06/04/120000


シリーズ②「エンパワメントとレジリアンシー」について→https://npoacoa.hatenablog.com/entry/2021/06/07/120000


シリーズ③「子ども観と子ども像」について

https://npoacoa.hatenablog.com/entry/2021/06/11/120000


シリーズ④「体罰の六つの問題」について

https://npoacoa.hatenablog.com/entry/2021/06/14/120000


シリーズ⑤「怒りの仮面」について

https://npoacoa.hatenablog.com/entry/2021/06/18/120000


シリーズ⑥「性的虐待の深刻さ」について

https://npoacoa.hatenablog.com/entry/2021/06/21/120000


シリーズ⑦「DVが及ぼす影響」について

https://npoacoa.hatenablog.com/entry/2021/06/25/120000

 

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〇エンパワーチャンネル1/2

「社会的養護の当事者が語る 前編 伊藤 楓」

https://youtu.be/0wA-6n-uDy0

 

〇エンパワーチャンネル2/2

「社会的養護の当事者が語る 後編 伊藤 楓」

https://youtu.be/KTi7y8lQx8Y


〇エンパワーチャンネル→https://youtube.com/channel/UCifhmLrFFzWMz5Eq8mr-hTA


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