今まで何度かご紹介してきた『チベットの生きる魔法』ペマ・チョドロン(はまの出版)。
今日はこの本の最後に書かれてある祈りの実践を紹介します。
自分の知らない人や嫌な人に対して思い遣りを持つなんて?と思うかもしれませんが、心を閉じると傷は深まる・・ということらしいのです。(物理的に近づけとは言っていません)。とにかく不思議と心が落ち着きます。試してみてほしいです。興味を持っていただける方はこの実践に関する詳しい説明やお話が載っているので是非本も読んでね。 (もちろん好みがあると思うのでご負担のないように)
私はチベットの非暴力と慈悲の教えが好きなのです。暴力はおしまいにしたい。
(※アコアは特定の宗教団体に縛られることや思想を押し付けることはありませんのでご安心ください。)
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P216
ー結びの願いー
この本のもたらす知恵も含めて、私がこれまでの人生をかけて培ったもののすべてを、
この世のあらゆる存在の幸福のために捧げます。
・苦しみのもとが減少しますように。戦争、暴力、放棄、無関心、常習癖も減少しますように。
・あらゆる存在の知恵と思いやりが、今も、そして将来においても増えますように。
・他者との間に築いた壁が、夢と同じくらい空疎なものだと、はっきりとわかりますように。
・すべての現象の完璧さが理解できますように。
・あらゆる存在のために休みなく働けるよう、ずっと心と精神を開いていられますように。
・恐れている場所に、私たちがたどりつけますように。
・戦士として生きていけますように。
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P224 -
●四つの限りない特性の詠唱
・すべての生きものが幸福と幸福のもとを享受できますように。
・すべての生きものが苦しみと苦しみのもとと無縁でありますように。
・すべての生きものが苦しみのない大いなる幸福を得られますように。
・すべての生きものが衝動、争い、偏見とは無縁な、大いなる静けさの中で暮らせますように。
(それぞれの詠唱は「四つの限りない特性」のことをあらわしています。
一番目は「愛あふれる優しさ」、二番目は「思いやり」、三番目は「喜び」、四番目は「平静さ」です。私は
「すべての生きもの」のところを「私たち」に置き換えたりします。ほかのあらゆる存在も
含めて自分もこの四つの特性を経験したいという願いを強めることができるからです。)
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P225-
●「愛あふれる優しさ」の実践
愛あふれる優しさの実践では、古くから「四つの限りない特性の詠唱」のうちの第一番
目、「すべての生きものが幸福と幸福のもとを享受できますように」という詠唱が用いられ
ています。
1)あなた自身のために愛あふれる優しさを目覚めさせます。
「私が幸福と幸福のもとを享受できますように」。あるいは自分にふさわしい言葉に置き換えましょう。
2)自分の愛する人のために愛あふれる優しさを目覚めさせます。
「( )が幸福と幸福のもとを享受できますように」と願うか、自分の言葉に置き換えてみましょう。
3)友人のために愛あふれる優しさを目覚めさせます。友人の名前を入れて、同じよう
にその人の幸福を願いましょう。
4)特に親しくない人のために愛あふれる優しさを目覚めさせます。(同じように願いを
言いましょう)。
5)自分の嫌いな人、苦手な人のために愛あふれる優しさを目覚めさせます。(同じよう
に願いを言いましょう)。
6)ここまでの五段階の人すべてのために、愛あふれる優しさを押し広げます。
(この段階を「完全に壁を取り払う段階」と言います)。唱えましょう。
「私や私の愛する人、友達、特に親しくない人、嫌いな人、みんなが幸福と幸福のもとを享受できますよ
うに」
7)世界のすべての存在に愛あふれる優しさを向けます。身近なところから始めて、人
の輪をさらに広げるのです。
「すべての存在が幸福と幸福のもとを享受できますように」
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P 226
●「思いやり」の実践
思いやりの実践は、二番目の詠唱、「私たちが苦しみと苦しみのもとと無縁でありますよ
うに」から始め、愛あふれる優しさの実践と同じように七段階を踏みます。
1) 自分自身に向けて思いやりを目覚めさせます。
「私が苦しみと苦しみのもとと無縁でありますように」。または、自分の言葉で願いましょう。
2) 自然と思いやりの心が湧いてくる相手または動物のために思いやりを目覚めさせます。
「( )が苦しみと苦しみのもとと無縁でありますように」。または自分の言葉で言いましょう。
3)友人に向けて思いやりを目覚めさせます。 (同じように願いを言いましょう)。
4)特に親しくない人への思いやりを目覚めさせます。 (同じように願いを言いましょう)。
5)嫌いな人への思いやりを目覚めさせます。 (同じように願いを言いましょう)。
6)以上の五段階の人すべてへ思いやりを目覚めさせます。 (同じように願いを言います)。
7)世界のすべての存在へ向けて思いやりを目覚めさせます。身近なところからだんだ
んと遠くへ広げていくのです。
「すべての存在が苦しみと苦しみのもとと無縁でありますように」
・・このように七段階を踏むことで、「喜び」と「平静さ」の能力も目覚めさせましょう。
自分の言葉で言ってもいいですし、「四つの限りない特性の詠唱」の三番目を用いて「私も含
めすべての人が苦しみのない大いなる幸福を得られますように」としてもいいです。
また四番目の詠唱を利用して「私を含めすべての人が、衝動、争い、偏見とは無縁な、大いな
る静けさの中で暮らせますように」としてもいいです。
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P227
三段階の願い
・私が幸福と幸福のもとを享受できますように。
・あなたが幸福と幸福のもとを享受できますように。
・すべての存在が幸福と幸福のもとを享受できますように。
この三段階の願いは、思いやりや喜ぶ力、平静さを目覚めさせるためにも同様に用いる
ことができます。また、自分自身の言葉に置き換えることも、いっこうにかまいません。