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新・子どもの虐待 シリーズ④ アコアOnlineBookSalon

※『アコアOnlineBookSalon』は「コロナウィルス感染症:いのちとこころを守るSOS基金」に寄せられた市民の方のご寄付によるご支援を頂き2021年12月末まで行う事業です。

 

 

担当 伊藤 楓

「新・子どもの虐待」~生きる力が侵されるとき~

著者 森田 ゆり

 

新・子どもの虐待  シリーズ④

※今回ご紹介する本はシリーズでお伝えしていきます

―――

 

 

 

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―――

 

 

こんにちは。楓です。

「新・子どもの虐待」シリーズ④です。

 

今回は、「体罰の六つの問題」について

お伝えしていきたいと思います。

 

 

―――

▫️体罰を容認する風土 

 

“虐待をした親の多くが、「しつけのためだった」

と弁解します。"

 

"死に至った深刻なケースの場合でも、

言うことをきかないから体罰をしただけだ

と言います。"

 

"子どもへの身体的虐待を減らすためには、

保護者や教師による体罰を容認する風土を

排して、体罰を受け入れない文化をつくること

必要です。”

 

“子どもの発達心理の国際的な研究分野は

長年にわたって体罰が子どもの健全な心身の

発達に与える否定的な影響について

警告し続けてきました。

にもかかわらず約七五%の日本の若者は

保護者か教師による体罰を経験しています”

 

“「教育熱心なあまりにしたことだから」

と言って容認したり、奨励する人はかなりの

数でいます。

p32、33より抜粋

―――

 

 

体罰を容認する風土”

 

この言葉に深く頷きました。

 

私の両親は暴力的な人たちで、

舌打ちが聞こえたら、一瞬で空気が凍り

弟達と家から出たり押し入れに隠れたり

していました。

 

なぜなら、舌打ち後は暴力が飛んで来るからです。

 

大人は、睨んだり、舌打ちのみで子どもを

支配出来るんです。

私は、暴力的な空気感と大人の機嫌を察知する

能力に長け、常に大人の顔色ばかりを見る

子どもでした。

 

恐怖に支配されると、身体的暴力も

受け入れ抵抗が出来なくなります。

それは、大人になってもトラウマという形で

残ります。

 

だからこそ、体罰、暴力は容認してはならないと

私も強く思っています。

 

虐待で児童福祉施設に保護されたとしても

「親代わり」の様々な大人達と関わり生活します。

大人それぞれの価値観で、言うことがころころ

変わり、子どもは混乱します。

所謂、「毒親」が増える状態です。

 

優しい職員さんももちろんいますが、

児相(児童相談所)の担当職員もすぐに

変更になったり、職員が辞めてしまったりして

誰に相談したら良いか分からなくなってしまうのです。

 

これは、保護された子どもだけに限らず

家庭で体罰を受けた子どもも、親以外の大人に

気軽に相談できない環境が作られてしまい

結果的に、大人になるまで誰にも言えなかった

という状態になってしまう。

 

これは、日本の児童福祉の欠陥であると

私は思っています。

 

全ての子どもは、何時でも養育者以外の大人に

相談出来る。法に明記し相談できる

環境を作って欲しいと思っています。



体罰を受けた子どもは、大人に従い

感情を閉じこめ、我慢して過ごし

自分が悪いんだ(内的抑圧)と責め続けてしまいます。

 

子どもが自分の心を守る方法を

教育に取り入れ、理解することは

成長過程においてもとても大切な要素です。

 

以前も書きましたが

「生きる力」「人生の素晴らしさ」を

子どもに教えることは何ひとつデメリットは

ないと思うのです。

 

日本の教育に是非取り入れて欲しいと

願います。



―――

 

▫️体罰の六つの問題

 

1.体罰はしばしばそれをしている大人の

感情のはけ口であることが多い

 

2.体罰は子どもに恐怖感を与えることで

子どもの言動をコントロールする方法である

 

3.体罰は即効性があるので、それを使っていると、

他のしつけの方法が分からなくなってしまう。

 

4.体罰はしばしばエスカレートする

 

5.体罰はそれを見ている他の子どもに

深い心理的ダメージを与えている

 

6.体罰は時には取り返しのつかない事故を引き起こす

 

※p34~39に詳しい解説が記載されています。

 

―――

 

“「体罰は良くないが、時には必要だ」という

実に多くの人が支持するこの考えは

きっぱりと捨てなければなりません。”

 

“「どんな時にもしない、させない」と

自分に対して決めておくことが肝心です。”

 

と、森田さんは書かれています。

とても共感しました。

 

「暴力で解決する」ことを子どもに教える必要は

ないからです。

 

私も子どもの頃、親と同じように弟達を叩きました。

そして、泣く弟を見て満足しました。

私がしたことは正しいことだと感じていました。

 

でも、それは間違った親の教育であり、

職員達の暴力性の正当化だと大人になり

知りました。

 

当時のことを思い出すと

とても心が痛みます。

罪悪感は未だに消えません。

 

泣くという行為は悪いこと。

(大人達が怒るから)

 

楽しむ、喜ぶことはダメなこと。

(大人達が怒るから)

 

感情のない人形のようでした。

 

大人に都合の良い

子どもは褒められ、

 

大人に都合の悪い

子どもは体罰を受ける。

 

そんな家族や社会はとても不自然。

 

体罰の六つの問題は

私達大人が考えなければならない問題です。

子どもが感情に蓋をしてしまわないように

大人達が見守り、サポートしていける社会に

なるようこれからも、様々な所で

発信し続けていきたいと思います。

 

―――

 

シリーズ④を読んで下さりありがとうございます。

 次回のシリーズ⑤へ続きます。

―――

「自分が幸せかどうかは、

自分で決めるしかないのよ」

マツコ・デラックス

 

様々な本に出逢える幸せと

この記事を読んで下さる皆様へ感謝致します。

 

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シリーズ①「子どもの虐待対応フレームワーク」について

https://npoacoa.hatenablog.com/entry/2021/06/04/120000

 

シリーズ②「エンパワメントとレジリアンシー」についてhttps://npoacoa.hatenablog.com/entry/2021/06/07/120000

 

シリーズ③「子ども観と子ども像」について

https://npoacoa.hatenablog.com/entry/2021/06/11/120000


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「社会的養護の当事者が語る 前編 伊藤 楓」

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