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新・子どもの虐待 ~シリーズ③ アコアOnlineBookSalon

※『アコアOnlineBookSalon』は「コロナウィルス感染症:いのちとこころを守るSOS基金」に寄せられた市民の方のご寄付によるご支援を頂き2021年12月末まで行う事業です。

 

 

担当 伊藤 楓

「新・子どもの虐待」~生きる力が侵されるとき~

著者 森田 ゆり

 

新・子どもの虐待  シリーズ③

※今回ご紹介する本はシリーズでお伝えしていきます

 

シリーズ①

https://npoacoa.hatenablog.com/entry/2021/06/04/120000

 

シリーズ②

https://npoacoa.hatenablog.com/entry/2021/06/07/120000

 

 

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こんにちは。楓です。

「新・子どもの虐待」シリーズ③です。

 

今回は、「子ども観と子ども像」について

書きたいと思います。



まず初めに、「虐待」という訳語が

日本で定着してしまったことを残念だと

森田さんは著書で語っています。

 

―――

 

”虐待という語を日本語の辞書で引くと

「むごい扱い」とあります。

子どもの虐待という語は多くの

日本人にとって残虐な行為を連想する

言葉です。”

 

“「アビューズ」(abuse)には「誤用、濫用」と

言う意味があります”

 

“残虐でむごい扱いでなくても、子どもに対して

大人がその力を濫用した不適切な対応のことが

本来の child abuse の意味です。”

p12より引用

 

―――

 

力のある大人が子どもの尊厳を無視し

踏みにじることは、日常に多くあります。

 

養育者である親、福祉職員、教師や

その他の大人、様々な所で child abuseは

かなりの数で起きています。

 

そして、大人になっても abuse は続くのです。

それらに寛容な日本社会では、

平然と行われている場面も多々あります。




【子ども観と子ども像】

 

【子ども観】(こどもかん)とは?

「子どもとはどのようなものであるか」

「どのような子ども時代を過ごせるか」

を問う視点を指しています。

 

【子ども像】(こどもぞう)

「こんな子どもになってほしいという姿」

◯◯な子ども、◯◯する子ども



一般的に子ども時代に大人から

◯◯しなさい!

◯◯であるべき!

◯◯をするのが良い子だ

 

などと言われた方も

多いのではないでしょうか。

 

私が子ども時代に、関わりを持った

多くの大人は

 

「人生の素晴らしさ」や「生き抜く力」

 

を教えてくれませんでした。

 

子どものサポートをしながら「見守る」

ことをせずに、大人の主張をまずは

ぶつけてくる。

 

こうしなさい。ああしなさい。

きちんとしなさい。

それはダメ!あれもダメ!

いい子にしなさい。

悪い子は祈りなさい!

(とある宗教の施設だったので…)

走り回るな

汚すな、こぼすな

 

細々とうるさい決まり事が

満載で、いつも頭が爆発しそうでした。

 

当時も今もそんな大人達が大嫌いです 笑

 

―――

 

“子どもを一個人として尊重されるべき人格

とみるのか、あるいは親や家族や国家による

指導と育成の対象とみるのか”

 

“子どもを、感じる力、人と繋がろうとする力

自己治癒力、問題解決力など

たくさんの力を内在させている存在と見るのか、

大人が指導し教育することで

はじめて力をつける存在と見るのか”

 

“このような子ども観の違いによって、

子どもの虐待問題への対応の仕方は、

大きく異なってきます”

p13より抜粋

 

―――

 

ちなみに…厚生労働省は2004年、保育園に

以下にあげる子ども達を育てるよう通知しました。

 

厚労省が求める5つの子ども像

①おなかがすくリズムの持てる子ども 

②食べたい物、好きな物が増える子ども 

③一緒に食べたい人がいる子ども

④食事作り、準備にかかわる子ども

⑤食べ物を話題にする子ども

 

上にかかげた子ども像は、

保育所保育指針で述べられている

保育の目標を、食育の観点から、

 具体的な子どもの姿として表したものである。”

 

と、書かれていました。

 

子どもの食は個々で様々であるという考えが

浸透したのは、ここ最近ではないでしょうか。

 

私は子どもの頃はかなりの偏食で、

毎回の食事は苦痛でしかなく

「残してはいけない」という謎ルールに

とても苦しめられました…

 

①から⑤の厚労省が示す子ども像

 

個々により様々で

押し付けられるものではないし

⑤に至っては

もう意味が分かりません…苦笑

 

これらの5つの子ども像を

保育園児にどのように大人が伝えていくのか…

 

食は大切なものだからこそ

大人の価値観だけで押し付けないで

欲しい。

 

今回は、子ども観、子ども像について

書きました。

 

日本の虐待への対応の仕方は

子ども像、子ども観の違いによって

大きく変わってしまうということです。

 

大人の圧倒的な力を子どもに押し付けたもの、

力を有するものがその力を振りかざし

子どもを抑圧することが、

「ただのしつけ」でまかり通る社会は

私達大人が声を上げていくことで、

改善できるテーマだと思います。

 

今を生きる全ての子ども達が

笑って過ごせる社会になりますように。



シリーズ③読んで下さりありがとうございます。

 

次回のシリーズ④へ続きます。

 

―――

 

「太陽のように感じる人のそばを離れないこと。」

スヌーピー



様々な本に出逢える幸せと、この記事を読んで下さる皆様に感謝致します。

 

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