エンパワーチャンネルの開設に向けて、エンパワーメントについてみなさんと一緒に共有していきたいと考え、アコア文庫のなかから抜粋して紹介していくことにしました。
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岩波ブックレットNO.625 『新・子どもの虐待 生きる力が侵されるとき』森田ゆり
****** 参照 P24.4 エンパワーメントとレジリアンシー *****
生きる力のみなもと
エンパワメントは人権と不可分に結びついた考え方です。
その考え方は、人は皆生まれながらにさまざまの素晴らしい力(パ
そのパワーのな
自分を癒やす力、降りかかってきた問題を解決する力、そし
生まれたばかりの赤ちゃんには、
生き
人とつながろうとする
赤ちゃんは泣くことで生きるニーズを発信し他
それに応えてくれる他者との身体的
自分の存在の尊
その他にも、赤ちゃんはその子にしかない個性
この赤ちゃんの存在の中心には、目で見ることはできないけれど、
それが人権という生きる力で
※日本語の手話では人権を人の力と表現します。
人権とはまさに人の
人権とは「わたし」が「わたし」
わたしのいのちを尊重し、
赤ちゃんは自分の存在の大切さを言葉では認識していませんが、まわりの人から受け入れられ、大切にされる安心感と心地よさを感じることで自己肯定感を育てていきます。
そして潜在的に持っているさまざまの力を豊かにしていくのです。
この、「わたし」の、もろもろのパワーを育ててくれるのは、
「わたし」を条件ぬきで、まるご
外的抑圧と内的抑圧
しかし残念なことに、現実はこのような受容の関係ばかりが子ども
自分の持つもろもろのパワー
外からの力は、必ずしも、むき出しの敵意や悪意に満ちた抑圧
外からの抑圧のもっとも卑近な例は「比較」です。
比較は幼少の時
「条件付きの親の愛情」もこのパワーを傷つけます。
もろもろ
虐待、体罰、
あざや身体的外傷ではなく、
被害者から自分を大切に思う心と
自分の尊さ、自分の素晴らしさを信じられな
人権という生きる力を奪うのです。
外的抑圧は、比較、いじめ、体調、声待とさまざまな形をとりながら、
共通するひとつのメッセージを人に送り続けます。
それは、「あ
人は
みずからを抑圧
それを森田先生は「内的抑圧」と呼ぶそうです。
しかし、わたしたちは誰でも皆たいした人間な
「あなた」はただ「あなた」であるだけで、
生きたいという生命力を持ち、人と
エンパワメントとは、このような外的抑圧をなくすこと、内的抑圧を
外的抑圧をなくすためには法律、シス
社会の差別意識や偏見を変える啓発
内的抑圧をなくすためには、社会から受けた不
エンパワメントと
レジリアンシー(弾力性)
外的抑圧のまったくない環境などありえないし、
抑圧ではないにせ
子どもも大人もさ
こうした外からやってくる抑圧は、時には人の内に深く侵入して、
内的
しかし、
なぜなら、人は外的抑圧をはね
私たちはそ
このような力のことを英語ではレジリアンシー(弾力性)と呼びま
リカバリー(回復)をもたらす原動力といってもよいででしょう。
ところが実際に問題の真っただ中に立たされ
援助とは、相手が自分のかけがえ
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